deictic
deicticは、言語学において指し示すという機能を持つ言葉を指します。最大の特徴は、その言葉単体では意味が完結せず、誰が、いつ、どこで、誰に向かって話しているかという具体的な文脈(コンテクスト)があって初めて、何を指しているのかが確定する点にあります。
文脈依存性と直示詞の役割
例えば、this(これ)やhere(ここ)、now(今)といった単語を想像してください。これらの言葉は、話し手が手に持っている物や、今いる場所、現在の時刻を指しますが、話し手が変われば指し示す対象も変わります。このように、状況に応じて意味が変動する性質を直示的であると言い、そのような単語を直示詞と呼びます。
他の言語学的概念との比較deicticは、単なる参照(reference)とは区別されます。一般的な参照は、文脈がなくても共通の知識や先行する記述によって対象が特定できる場合がありますが、直示的な表現は、物理的な空間や時間的な状況に完全に依存しています。
this や that:空間的な位置関係を示す直示詞
yesterday や tomorrow:時間的な基準点を示す直示詞
I や you:話者と聞き手の関係を示す直示詞
意味
代名詞や場所・時間を表す副詞のように、使用される文脈によって意味が決定する単語や表現に関する様子
The word this is a deictic expression because its reference changes depending on who is speaking.
`this`という単語は、誰が話しているかによって指示対象が変わるため、直示的な表現である。
`this`、`that`、`here`などのように、追加の文脈情報がなければ完全に理解することができない単語や句のこと
The linguist analyzed the use of each deictic in the conversation to determine the spatial relationship between the speakers.
言語学者は、話し手同士の空間的な関係を特定するために、会話の中の各直示詞の使用状況を分析した。