faience
faienceは、歴史的な文脈によって指し示す素材が大きく異なるため、注意が必要です。古代の文脈では、石英を主成分としたガラス質の光沢を持つ素材を指し、特に古代エジプトの鮮やかな青色や緑色の装飾品が有名です。一方で、近世ヨーロッパの文脈では、錫釉(すずゆう)をかけた白い陶器を指します。
素材による意味の使い分け
古代エジプトなどの文脈:faienceは、粘土ではなく石英やシリカの粉末を主原料としたファイアンスを指します。これは厳密には陶器ではなく、焼成時に表面にガラス層が形成される特殊な素材です。
ヨーロッパの文脈:主にフランスなどで発展したファイアンス焼きを指します。これは粘土で作られた陶器に、不透明な白い釉薬をかけて彩色したもので、中国の磁器を模倣して作られました。
セラミックとの違い
現代的な意味でのceramic(セラミック)は非常に広範な概念ですが、faienceは特定の歴史的技法や時代背景を持つ素材に限定して使われます。博物館の展示解説や美術史の文献などで、特定の時代や地域(特にエジプトやフランス)の工芸品について言及する場合にのみ使用される専門的な用語です。
意味
主に石英やシリカの粉末から作られる釉薬をかけたセラミック素材で、古代エジプトやメソポタミアで鮮やかな青色や緑色の装飾品や容器を作るのに用いられたこと
The museum exhibits a collection of ancient Egyptian faience amulets.
その博物館には、古代エジプトのファイアンス製のお守りのコレクションが展示されている。
錫釉をかけた陶器の一種で、特に17世紀から18世紀にかけてフランスで製造されたこと
The dining room was decorated with exquisite pieces of French faience.
食堂は、精巧なフランス製のファイアンス焼きで飾られていた。