frameshift
frameshiftは、分子生物学における非常に深刻な遺伝子突然変異の一種を指します。通常、遺伝情報は3つの塩基が1つのセット(コドン)となってアミノ酸を指定しますが、このセットの数に合わない数(1つや2つなど)の塩基が挿入または欠失すると、それ以降の読み枠がすべてずれてしまいます。その結果、本来とは全く異なるアミノ酸配列が合成されるか、途中で停止コドンが現れてタンパク質が短くなるため、多くの場合、機能を持たないタンパク質が生成されます。
点突然変異との違い
単一の塩基が別の塩基に置き換わるpoint mutation(点突然変異)では、多くの場合、1つのアミノ酸だけが変化するか、あるいは変化が起きない(サイレント変異)にとどまります。しかし、frameshiftは影響範囲が極めて広く、変異箇所より下流にあるすべての配列に影響を及ぼすため、生物学的な影響がより壊滅的であるという特徴があります。
臨床的な重要性
医学的な文脈では、特定の疾患の原因としてこの変異が挙げられることが多くあります。例えば、嚢胞性線維症などの遺伝性疾患において、特定の遺伝子でframeshiftが起こることで、正常なタンパク質が作られなくなり、病態が引き起こされます。研究や診断の場では、単なる塩基の置換ではなく、読み枠のずれによる構造的な変化であるかを確認することが重要です。
意味
DNA配列において、3の倍数ではない数のヌクレオチドが挿入または欠失することによって起こる遺伝子突然変異であり、その結果、読み枠がずれ、タンパク質内のそれ以降のすべてのアミノ酸が変化すること
The patient's condition was caused by a frameshift mutation in the CFTR gene.
患者の状態は、`CFTR`遺伝子のフレームシフト突然変異によって引き起こされた。
ヌクレオチドの追加または除去を通じて、遺伝子配列の読み枠をずらすこと
The insertion of a single base pair can frameshift the entire downstream sequence of the mRNA.
単一の塩基対の挿入が、`mRNA`の下流にある配列全体のフレームシフトを引き起こす可能性がある。