dynamic range
dynamic rangeは、あるシステムが扱える最小値と最大値の幅を指す専門用語です。オーディオや写真、映像などの信号処理において、極端に小さい値から極端に大きい値までを、どれだけ歪みなく、あるいはノイズに埋もれさせずに表現できるかという能力を示します。
音響におけるダイナミックレンジ
音楽や音響の世界では、最も静かな音(囁きや微かな楽器の音)から、最も大きな音(オーケストラの総奏や爆発音)までの差を指します。この幅が広いほど、表現力が豊かでダイナミックな演奏や録音が可能になります。例えば、クラシック音楽では非常に広いdynamic rangeが求められますが、一方でラジオ放送やストリーミング配信では、聞き取りやすさを確保するためにコンプレッサーを用いてこの幅を意図的に狭める処理が行われることが一般的です。
画像処理におけるダイナミックレンジ
写真やビデオにおいては、画像内で表現できる最も暗い部分(シャドウ)から最も明るい部分(ハイライト)までの階調の幅を指します。dynamic rangeが狭い場合、明るい部分が真っ白に飛び白飛びしたり、暗い部分が真っ黒に潰れたりして、詳細な描写が失われてしまいます。最近のデジタルカメラやスマートフォンに搭載されているHDR(ハイダイナミックレンジ)技術は、複数の異なる露出で撮影した画像を合成することで、人間の目に近い広いdynamic rangeを再現しようとするものです。
意味
システムが歪みなく処理または表現できる信号の最大値と最小値の比率
The high dynamic range of the new sensor allows it to capture detail in both deep shadows and bright highlights.
新しいセンサーの高いダイナミックレンジにより、深いシャドウ部分と明るいハイライト部分の両方の詳細を捉えることができる。
演奏者や楽器が出せる、あるいはオーディオシステムが再現できる、最も静かな音と最も大きな音の差
The opera singer displayed an impressive dynamic range, moving seamlessly from a delicate whisper to a powerful crescendo.
そのオペラ歌手は、繊細な囁きから力強いクレッシェンドまで継ぎ目なく移行し、見事なダイナミックレンジを披露した。