abrogate
abrogateは、法律、条約、権利などの公式な合意を、権限を持つ主体が正式な手続きを経て廃止する際に使われる非常に硬い表現です。単に何かをやめるのではなく、法的な効力を完全に消滅させるという強いニュアンスが含まれます。
また、本来果たすべき責任や義務を、正当な理由なく放棄するという意味でも使われます。この場合、道徳的な不誠実さや法的な義務違反という否定的な文脈で用いられることが多いです。
類義語との使い分けabrogateは、repealやannulと似ていますが、文脈によって使い分けが必要です。
repeal: 主に議会などが法律を正式に撤回する場合に使われます。abrogateよりも立法プロセスに焦点を当てた言葉です。
annul: 結婚の無効化や契約の取り消しなど、最初からなかったことにする場合に使われます。
abrogate: 法的な効力をなくすだけでなく、義務を一方的に無視して放棄するという意味までカバーする広範で権威的な言葉です。
注意すべき誤用と表現
日本語で放棄すると言うとき、個人の権利を捨てる場合は waive や renounce が適切ですが、abrogateはより組織的、法的な枠組みにおける義務の不履行や制度の廃止に特化しています。
❌ abrogate a habit(習慣を捨てる):習慣には使いません。break a habit などを使います。
❌ abrogate a promise(約束を破る):個人的な約束には不適切です。break a promise を使います。
✅ abrogate a treaty(条約を廃止する)
✅ abrogate a responsibility(責任を放棄する)
文法的な特徴
この単語は他動詞であり、常に何を廃止・放棄するのかという目的語を伴います。形式張った文書や法的な議論、政治的な文脈で使われるため、日常会話で使うと不自然に堅苦しく聞こえる点に注意してください。
意味
法律、権利、または正式な合意を正式に撤回または廃止すること
The government decided to abrogate the treaty after the breach of terms.
政府は条件違反を受けて、その条約を廃止することを決定した。
責任や義務を回避すること、または履行し損なうこと
The company was accused of attempting to abrogate its legal obligations to the employees.
その企業は、従業員に対する法的義務を放棄しようとしたとして非難された。