rotoscoping
rotoscopingは、もともと実写映像をベースにアニメーションを作成する技法として誕生しましたが、現代のデジタル映像制作においては、特定の被写体を背景から切り出すための不可欠な工程を指します。どちらの意味で使われるかは、文脈がアニメーション制作なのか、あるいは視覚効果(VFX)の合成作業なのかによって判断します。
アニメーションにおける役割
アニメーションにおけるrotoscopingは、現実の人間や物体の複雑な動きを正確に再現したい場合に用いられます。手描きのアニメーションでは困難な、微細な筋肉の動きや衣服の揺れなどを実写からトレースすることで、極めて写実的な質感を表現できます。これは単なる模写ではなく、現実の物理法則に基づいた動きを作品に組み込むための手法です。
視覚効果における役割
VFXの文脈では、rotoscopingはマスク作成に近い意味になります。グリーンバックなどのクロマキー合成が使えないショットにおいて、被写体の輪郭をフレームごとに手作業でなぞり、背景から分離させる作業を指します。例えば、映画のシーンで俳優の背後に別の風景を合成したり、不要な機材(ワイヤーなど)を消去したりする際に、この精密な切り抜き作業が必要となります。
意味
実写映像のフレームを一枚ずつなぞることで、アニメーションに現実的な動きを作り出す技法のこと
The studio used rotoscoping to give the character's walk a natural, human quality.
スタジオはキャラクターの歩き方に人間らしい自然な質感を出すため、ロトスコープを用いた。
視覚効果において、合成のためにビデオフレーム内のオブジェクトの周囲に精密なマットやマスクを作成し、背景から分離させる工程のこと
The editor spent hours on the rotoscoping of the actor to remove the safety wires from the shot.
編集者は、ショットから安全用ワイヤーを取り除くため、俳優のロトスコープ作業に数時間を費やした。