proteome
proteomeは、ゲノム(genome)という言葉から派生した用語です。ゲノムが生物が持つすべての遺伝情報を指すのに対し、proteomeはそれらの遺伝情報に基づいて実際に合成されたタンパク質の全集合を指します。ゲノムは個体内でほぼ不変ですが、プロテオームは細胞の種類や時間、環境の変化に応じてダイナミックに変動するため、生物の現在の状態をより正確に反映しているのが特徴です。
ゲノムとプロテオームの決定的な違いgenomeが設計図のようなものであるのに対し、proteomeはその設計図に基づいて実際に作られた製品の全リストのようなものです。例えば、同じゲノムを持つ細胞であっても、肝細胞と神経細胞では発現しているタンパク質が異なるため、それぞれのプロテオームは全く異なります。そのため、疾患の診断や治療法の開発においては、ゲノム解析だけでなくプロテオーム解析を行うことが極めて重要になります。
研究分野における活用
現代のバイオテクノロジーにおいて、プロテオームを網羅的に解析する手法はプロテオミクス(proteomics)と呼ばれます。これにより、以下のようなアプローチが可能になります。
特定の病気を持つ患者にのみ現れる特有のタンパク質(バイオマーカー)の特定
薬物が細胞内のどのタンパク質に作用して効果を発揮しているかの解明
タンパク質同士の相互作用ネットワークの可視化
意味
特定の条件下において、ある時点でのゲノム、細胞、組織、または生物によって発現しているタンパク質の全集合のこと
Researchers are analyzing the human proteome to identify new biomarkers for cancer.
研究者たちは、がんの新しいバイオマーカーを特定するためにヒトのプロテオームを解析している。