antinomy
antinomyは、単なる矛盾や対立ではなく、どちらの主張も論理的に正当であるにもかかわらず、互いに相容れないという特殊な論理的衝突を指します。一般的に哲学や法学、論理学などの学術的な文脈で用いられる非常に硬い表現であり、日常会話で使われることはほとんどありません。
paradoxとの違いparadox(逆説)は、一見すると矛盾しているが、実際には真実であることや、論理的にありえない結論を導き出す状況を広く指します。一方でantinomyは、二つの正当な原理が真っ向から衝突し、どちらか一方を選択すればもう一方が否定されるという、解決困難な二律背反の状態に焦点を当てた言葉です。
使用上の注意点
この単語は、カント哲学のような形而上学的な議論や、法律の条文同士が矛盾してどちらを適用すべきか判断できない状況などで使用されます。例えば、個人の自由を保障する権利と、公共の安全を守る義務が衝突する場合などは、まさにantinomyな状況と言えます。単に意見が合わないことや、単純な間違いによる矛盾を指して使うと不自然になるため、注意が必要です。
意味
どちらも合理的であるか、あるいは真実であるように見える二つの法則や原理の間の矛盾
The philosopher struggled to resolve the antinomy between the concept of free will and the laws of determinism.
その哲学者は、自由意志の概念と決定論の法則との間の二律背反を解決しようと苦心した。
同一の前提から導き出された、一見正当に見える二つの結論の間のパラドックスまたは論理的衝突
Kant explored the antinomy of the infinite and the finite in his critique of pure reason.
カントは純粋理性批判において、無限と有限の二律背反について探究した。