nihilism
人生や世界に客観的な意味や価値、あるいは絶対的な道徳的根拠は存在しないとする哲学的な立場を指します。単に絶望しているという感情的な状態ではなく、既存の価値体系や宗教的な教義を否定し、それらが根拠のない虚構であると見なす知的な懐疑主義としての側面が強い言葉です。
概念的なニュアンス
この言葉は、文脈によって破壊的な否定と解放的な肯定という二つの方向性を持って使われます。前者は、あらゆる価値を否定することで虚無感や絶望に陥る状態を指しますが、後者は、既存の縛りから解放され、自分自身の新しい価値を創造しようとする前向きな姿勢(能動的ニヒリズム)を指します。
pessimism(悲観主義)との違い:pessimism は物事が悪い方向へ向かうと信じる感情的な傾向ですが、nihilism は価値そのものの不在という論理的な結論に基づいています。
日本語での注意点
日本語でもニヒリズムというカタカナ語が定着していますが、日常会話で使われる場合は、哲学的な定義よりもどうせ何をやっても無駄だという投げやりな態度や、強い虚無感を表現する比喩的な意味で使われることが多い点に注意してください。学術的な文脈では虚無主義と訳されます。
意味
人生には意味がなく、あらゆる宗教的・道徳的な原理には根拠がないとする哲学的な信念
"His descent into nihilism left him feeling completely detached from society."
彼は虚無主義に陥り、社会の目標から完全に切り離されたと感じていた。
人生に意味がないという信念に基づき、あらゆる宗教的・道徳的な原理を拒絶すること
その時代の政治的激変は、ニヒリズムの精神と既存の制度を破壊したいという願望によって加速した。