histone
ヒストン
名詞
複数形: histones
histoneは、生物学、特に遺伝学や分子生物学の分野で用いられる専門用語です。真核生物の細胞核内で、長いデオキシリボ核酸(DNA)が絡まり合わずに効率よく収納されるための糸巻きのような役割を果たすタンパク質を指します。このタンパク質がDNAを巻き付けることで、非常にコンパクトな構造であるヌクレオソームが形成されます。
構造的な役割と機能histoneの最大の特徴は、その強い塩基性にあることです。DNAは酸性(負の電荷)を持っているため、塩基性(正の電荷)を持つhistoneと電気的に強く結びつきます。これにより、膨大な量の遺伝情報を狭い核内に整理して格納することが可能になります。また、単にDNAをまとめるだけでなく、化学的な修飾を受けることで、どの遺伝子を読み取るかという遺伝子発現の制御にも深く関わっています。
関連用語との区別
nucleosome(ヌクレオソーム):histoneの複合体にDNAが巻き付いた基本単位のことです。histoneが個々のタンパク質を指すのに対し、nucleosomeはその構造体全体を指します。
chromatin(クロマチン):histoneとDNAが結合して形成される繊維状の物質のことです。これがさらに凝縮されると、細胞分裂時に見られる染色体になります。
意味
名詞ヒストン
真核細胞の核内に存在する強塩基性タンパク質で、デオキシリボ核酸を構造的な染色体繊維へとまとめ、整理すること
The DNA wraps around a core of eight histone proteins to form a nucleosome.
デオキシリボ核酸は8つのヒストンタンパク質の核に巻き付き、ヌクレオソームを形成する。