resilience
/ɹə.zɪl.ɪ.əns/
レジリエンス / レジリアンス
回復力「resilience」は「回復力」や「復元力」を意味する単語です。精神的な立ち直りの速さや、物理的な物質が元の形に戻る力を指します。特に近年、ストレス社会における心の強さや、災害からの復興能力といった文脈で注目されています。
意味
精神的・心理的に、困難、不幸、ストレスなどから立ち直る力。回復力、立ち直る力。
物理的な物体が、変形させられた後に元の形に戻る性質。弾性、復元力。
例文
The city showed remarkable resilience in rebuilding after the devastating earthquake.
その都市は壊滅的な地震の後、驚くべき回復力を見せて復興した。
Developing emotional resilience is crucial for navigating the challenges of modern life.
感情的なレジリエンスを育むことは、現代生活の課題を乗り越える上で極めて重要だ。
Engineers are designing materials with increased resilience to withstand extreme conditions.
技術者たちは、極限状態に耐えるために、より高い復元力を持つ素材を設計している。
よくある誤用
「resilience」と「resistance」は混同されがちですが、意味合いが異なります。「resilience」は困難やストレスから回復し、適応する力を指すのに対し、「resistance」は外部からの圧力や変化に「抵抗する」力を意味します。たとえば、パンデミックに対して「resilience」は回復し、適応すること、「resistance」は感染を防ぐこと、といった違いがあります。
文化的背景
近年、欧米の心理学、教育、ビジネス分野において、「レジリエンス」は個人の精神的な強さや回復力を表す重要な非認知能力として注目されています。困難な状況に直面した際に、しなやかに立ち直り、さらに成長していくポジティブな意味合いが強く、単なる「我慢強さ」とは一線を画します。また、個人のみならず、災害に強い都市づくりやサプライチェーンの強靭化など、システム全体の回復力としても盛んに議論されています。
リーディング
折れない、というより「曲がって戻る」 resilienceの語源はラテン語の resilire——「跳ね返る」という意味です。もともとは物理学の言葉で、バネや素材が変形後に元の形に戻る性質を指していました。鉄よりも竹の方がレジリエンスが高い、という使い方が自然だった時代があります。 この言葉が心理学の世界に入ってきたのは20世紀後半のことです。逆境を経験した子どもたちを長期追跡した研究者たちが、ある事実に気づきました。同じような困難な環境に育っても、ある子どもたちはなぜか折れない。その「折れなさ」を説明する概念として、resilienceが使われ始めたのです。 2010年代に入ると、ビジネス界がこの言葉を引き取りました。「組織のレジリエンス」「キャリアのレジリエンス」——あらゆる文脈で使われるようになると、言葉は便利になる一方で、少し空洞になっていきます。「困難に耐えろ」という圧力を、本人の内面の問題として語るための都合のいいフレームになってしまった、という批判も出てきました。 折れないことが美徳なのか、それとも折れることを許す社会の方が強いのか。resilienceという一語が問いかけているのは、実はそういうことなのかもしれません。
語源
「resilience」は、ラテン語の「resilire」(再び跳ね返る、後退する)に由来します。これは「re-」(再び)と「salire」(跳ねる)の組み合わせです。英語には17世紀に「跳ね返る能力」という意味で導入され、主に物理的な復元力を指していました。その後、20世紀後半から心理学や社会学の分野で、困難から立ち直る精神的な強さやシステムの回復力を表す言葉として広く使われるようになりました。