submit
submit は、文脈によって提出するという事務的な意味と、屈する 服従させるという権力関係に関わる意味の二つの大きく異なる側面を持ちます。日本語ではこれらが全く別の動詞で訳されるため、文脈からどちらの意味で使われているかを正確に判断することが重要です。
提出と承諾のニュアンス
最も一般的な使い方は、レポートや申請書などの書類を、検討や判断を仰ぐために提出することです。単に渡すのではなく、相手に審査や承認を求めるという意図が含まれます。例えば、submit a proposal(提案書を提出する)のように使われます。
また、比喩的に自分の考えや計画を他者の判断に委ねるという意味でも使われます。この場合、自分の意志を一旦脇に置き、決定権を持つ相手に従うというニュアンスが含まれます。
服従と屈服のニュアンス
もう一つの重要な意味は、より強い力や権威に屈することです。これは物理的な強制力だけでなく、精神的な降伏や、宗教的な信仰心から神に身を捧げる際にも使われます。submit to という形で、誰に、あるいは何に屈するのかを示します。
❌ submit the report to the king(王にレポートを服従させる)
✅ submit the enemy to the government(敵を政府に服従させる)
このように、目的語が書類であれば提出するになりますが、人や権力であれば服従させるあるいは屈するという意味になります。
注意すべき混同と使い分け
日本語のサブミットというカタカナ語は、主にIT業界でデータの送信(送信ボタンを押すこと)を指して使われます。しかし、英語の submit は単なるデータの送信だけでなく、前述のような審査を仰ぐための提出や権威への服従という深い意味を持っています。
また、似た意味を持つ yield との使い分けに注意してください。yield は圧力に負けて道を譲る、あるいは権利を放棄するというニュアンスが強いのに対し、submit は相手の権威や支配を認め、それに従うという意識的な決定や状態を強調します。