kitsch
kitschは、もともと安っぽく、趣味が悪いとされる芸術やデザインを指す言葉ですが、現代では単なる否定的な意味だけでなく、あえてその俗っぽさや過剰さを楽しむという、皮肉混じりの肯定的なニュアンスで使われることが多くあります。日本語のキッチュというカタカナ語でも同様の意味で使われますが、英語では特に大衆的な好みへの皮肉やキャンプ(camp)的な美学との結びつきが強い傾向にあります。
意味の使い分けとニュアンス
この言葉は、文脈によって評価が正反対になります。ある人にとっては見るに堪えない安っぽいガラクタですが、別の人にとってはあえてダサいものを愛でる高度な趣味となります。例えば、金色の派手な装飾が施されたプラスチック製の置物や、過剰に感傷的な風景画などが典型的です。
否定的な文脈:tacky(安っぽい、品がない)に近い意味で、美的センスに欠けていることを批判します。
肯定的な文脈:ironic(皮肉な)な視点から、あえて俗っぽさを演出して楽しむスタイルを指します。
類義語との違いkitschは、単に質が低いことではなく、特定のスタイル(過剰な装飾や感傷性)を持っていることを指します。そのため、単に安っぽいことを意味する cheap や tacky とは異なります。tacky が純粋にセンスが悪く、不快であるというニュアンスを持つのに対し、kitsch は文化的な文脈を持った俗っぽさという側面があります。
また、camp という言葉とも似ていますが、camp はより演劇的で誇張された、意識的なおふざけの要素が強いのに対し、kitsch はより物質的な物体やデザインの傾向に焦点を当てた表現です。
文法的な注意点
名詞として使う場合は不可算名詞として扱われることが一般的ですが、形容詞的に kitsch または kitschy として使われます。どちらも意味はほぼ同じですが、kitschy の方がより日常的な会話でキッチュな感じのと描写する際に好んで使われます。
意味
過剰な装飾や感傷的な表現により、趣味が悪いとされる芸術、物体、またはデザイン。ただし、皮肉や意図的な演出として評価されることもある
The living room was filled with colorful kitsch, including plastic flamingos and velvet paintings.
居間はプラスチック製のフラミンゴやベルベットの絵画など、色彩豊かなキッチュな品々で溢れていた。
派手で感傷的、あるいは安っぽい芸術や物体に関する様子
She has a very kitsch taste in home decor, favoring neon colors and faux-gold frames.
彼女は家の装飾に非常にキッチュな好みを持っており、ネオンカラーや偽物の金縁フレームを好んでいる。