友達の投稿にコメントを見つけました。彼らは温かいノートパソコンの上で眠る猫の写真をアップロードしていました。
誰かがこうコメントしました。The laptop broke the cat(ノートパソコンが猫を壊した)
一瞬、目を凝らします。何かがおかしい。壊れている。文法的に、というより、宇宙の法則に反しているように感じる。ノートパソコンが猫を「壊す」なんて、ありえませんよね。
彼らが本当に書きたかったのは、The cat broke the laptop(猫がノートパソコンを壊した)だったはずです。
多くの言語では、これらの単語を入れ替えても意味は通じます。語尾が、誰が誰に何をしたかを教えてくれるからです。
でも、英語は違います。英語は、まるで別のオペレーティングシステムで動いているんです。
さあ、英語という宇宙の基本法則へようこそ。語順は、単なる提案ではありません。物理法則なんです。
意味は、単語そのものの中にあるわけではありません。単語が占める「枠」(スロット)の中に宿るんです。ほとんどの文で、知っておくべき主要な枠は3つあります。
枠1 : 行為者(Doer)
枠2 : 行為(Action)
枠3 : 行為の受け手(Receiver)
この「行為者 → 行為 → 行為の受け手」という並びが、司令塔です。この並びを変えると、文が変わるだけではありません。現実が変わってしまうんです。
My friend deleted the photo.
友達がその写真を削除しました。
The photo deleted my friend.
その写真が友達を削除しました。
My manager canceled the meeting.
私のマネージャーが会議をキャンセルしました。
The meeting was canceled.
会議はキャンセルされました。
この受動態の使い方は、英語圏のビジネスや政治のニュースで頻繁に見られます。「ミスが起こった」とだけ言って、誰がミスをしたのかをぼかす、といった具合です。日本語でも似たような表現はありますが、英語では特にこの「Doerを隠す」効果が強いとされています。
英語の揺るぎない物理法則
これがなぜこれほど重要なのか、その深い理由をお話ししましょう。英語は、単語レベルでは「情報量が少ない」言語なんです。多くの単語は、まるで形を変える生き物(シェイプシフター)のようです。例えば、loveという単語。これは名詞でしょうか、それとも動詞でしょうか? 単独では分かりませんよね。それ自体には、何のアイデンティティもありません。
でも、それを枠にポンと入れると、瞬時に役割が与えられます。
Love is a feeling.(愛は感情である。) (枠1 : 行為者、つまり名詞です。)
I love this song.(私はこの歌が好きです。) (枠2 : 行為、つまり動詞です。)
何世紀も前、英語には他の多くのヨーロッパ言語のように、複雑な語尾がありました。しかし、英語はそれらを捨て去り、スピードとシンプルさを選びました。その代償として、あらゆる意味の崩壊を防ぐため、語順が信じられないほど厳格にならざるを得なかったのです。
この枠のシステムこそが、その代替エンジンなんです。だからこそ、単語を単独で覚えるだけではダメなんです。英語の単語は、ポジション(位置)がなければ役に立ちません。
だから、黄金律は単に「文法を学べ」ではありません。それは、これです。
英語では、単語の力は形ではなく、その位置から生まれます。枠をマスターすれば、あなたは宇宙をマスターするのです。