pass
[pʰäːs]
パス
通過「pass」は非常に多義的な動詞です。「通過する」「手渡す」「合格する」「可決される」「時間が経過する」など、文脈によって様々な意味を持ちます。特に、スポーツでの「パス」や試験の「パス」のように、日本語でもカタカナで「パスする」とよく使われるため、具体的な状況でイメージしやすい単語と言えるでしょう。
意味
ある場所を通過したり、そこから移動したりする。また、時間が流れる。
何かを別の人へ手渡す。
試験や審査に合格する。または、法案などが可決される。
何かをする機会や番を見送る。
例文
The student was overjoyed to pass her driving test on the first attempt.
その生徒は、初めての挑戦で運転免許試験に合格し、大喜びした。
Could you pass me the salt, please? It's right in front of you.
塩を取っていただけませんか?すぐそこですよ。
The new climate change bill is expected to pass in parliament next month.
新しい気候変動法案は、来月議会で可決される見込みだ。
よくある誤用
"pass" と "past" は発音が同じですが品詞が異なります。"I passed the store"(動詞)と "I walked past the store"(前置詞)の違いに注意が必要です。
リーディング
通り過ぎることの豊かさ pass(通り過ぎる、合格する)という動詞の多義性は、英語の中でも際立っています。場所を通り過ぎること、試験に合格すること、時間が経つこと、ボールを渡すこと——これほど異なる概念を一つの動詞で表せるのは、「何かを越えていく」という共通のイメージがあるからです。 山の「峠」もpassと呼ばれます。険しい山を越えていくための通路——そこには困難を乗り越えるというイメージがあります。試験に「合格する」ことをpassと言うのも、一つの関門を越えていくという意味で自然なつながりがあります。 "pass away"(亡くなる)という表現は、死を「向こう側へ通り過ぎていく」と捉える美しい婉曲表現です。直接的な "die" を避け、穏やかに別れを表すこの言葉には、死を一つの通過点として見る視点があります。 "This too shall pass"(これもまた過ぎ去るだろう)——古来からの格言がpassという動詞で表されているのは、偶然ではありません。良いことも悪いことも、すべては通り過ぎていく。その視点が、この一語に凝縮されています。
語源
13世紀にフランス語 passer(通り過ぎる)を経由し、ラテン語 passus(歩み・足跡)から来ています。pace(ペース)と同じ語根です。