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comeが織りなす英語表現の世界 ― come across, come up with, come about

Last updated: 2026年5月6日

パソコンの画面は、ぼやけたスプレッドシートだらけ。カフェでレポートを終わらせようとしているのに、カフェインは全然効きません。気分転換に5分だけデザインブログをスクロールしていると、あるものが目に飛び込んできます。それは、なぜか見覚えのある古い建物の写真でした。

Cultural Note

「カフェで仕事をする」という文化は、欧米ではかなり一般的です。これは、場所に縛られないモダンで柔軟な働き方の象徴でもあります。

動詞のcomeは、単に場所を移動するという意味だけではありません。英語では、情報、アイデア、人、問題など、あらゆるものが自分の世界にどう「やってくるか」というニュアンスも表現するんです。

今回は、このcomeの世界における中心的な3つの句動詞を解説します。これらをマスターすれば、人生で起こる出来事の「仕組み」が、手に取るようにわかるようになりますよ。

まずはcome across。これは「偶然の発見」を表す言葉です。積極的に探していたわけでもないのに、たまたま見つけてしまった。そんな状況で使います。

While cleaning the attic, I came across my dad's old vinyl records.

屋根裏部屋を掃除していたら、父の古いレコードを偶然見つけました。

Note:ここでの感情は驚きと懐かしさです。計画的に探したのではなく、嬉しい偶然の発見だったというニュアンスです。

次はcome up with。これは「創造」の原動力となる言葉です。アイデア、計画、解決策、ときには言い訳までもが、自分の頭の中から生まれる。そんな時に使います。

We need a new marketing slogan by noon, but I can't come up with anything.

正午までに新しいマーケティングスローガンが必要なのに、何も思いつきません。

Note:ここでは、頭を必死に使い、プレッシャーを感じている様子が伝わります。頭の中からアイデアを「引き出そう」としているのに、うまくいかない状況です。

この2つは、ほとんどの人が理解できます。カギとなるのは3つ目のcome aboutです。

come acrossが「個人的な偶然」、come up withが「個人的な創造」だとしたら、come aboutは「客観的な経緯」を表します。「この状況は、そもそもどうやって始まったのか?」という問いに答える言葉です。何か(特に、自分一人では作り出せないような大きくて複雑なこと)が起こった原因や一連の出来事を説明する時に使います。

The argument came about because of a simple misunderstanding over the text message.

その口論は、テキストメッセージをめぐる些細な誤解から起こりました。

Note:これは中立的で、事実に基づいた説明です。誰かを責めることなく、レポーターのように出来事の原因を述べている感じです。

How did your plan to move to Spain come about?

スペインに移住する計画は、どういった経緯で持ち上がったのですか?

Note:これは人生の大きな決断の「いきさつ」を尋ねる、よくある質問です。相手にその経緯を語ってもらうことを促しています。

ラスボス:あなたの「事象の地平線」

この3つの句動詞は、あなたの「個人的な世界」の地図を描き出します。come acrossは、幸運や偶然といった、外の世界からあなたの境界線を越えてやってくるもの。come up withは、創造性や努力といった、あなた自身の内側から生み出されるもの。この2つは、世界があなたに与えてくれるものと、あなたが世界に与えるものとの境界線を引いているのです。

一方、come aboutは少し違います。これは物理学者のような視点を持つためのツールです。これを使うと、自分の時間軸から一歩引いて、ある状況がどのようにして出来上がったのかを説明できます。あなたは当事者ではなく、現在に至るまでの因果関係を説明する観察者になるのです。3つの中で最も客観的で、一歩引いた視点を持つ言葉と言えるでしょう。

黄金ルールはこれです。見つけたものにはcome across。生み出したアイデアにはcome up with。そして、経緯を説明する状況にはcome about

関連語彙
stumble upon- 偶然何かを見つけること(`come across`の完璧な同義語)

I stumbled upon a great little cafe while exploring the city.

街を散策していたら、素敵な小さなカフェに偶然出くわしました。

think up- 計画やアイデアを考え出すこと(`come up with`のより口語的な表現)

My little brother is always thinking up new games to play.

私の弟はいつも新しい遊びを考え出しています。

arise from- ある原因や状況から生じること(物事がどのように`come about`したかを表す、よりフォーマルな動詞)

Many complications arose from the new policy.

新しい方針から多くの厄介な問題が生じました。

dawn on- 事実や考えが突然、自分の中で明白になること(アイデアが自分に「やってくる」感覚)

It finally dawned on me that I had left my wallet at the restaurant.

レストランに財布を忘れてきたことに、ようやく気づきました。

crop up- 問題や課題が予期せず現れること(問題が自分に「やってくる」感覚)

A few technical issues cropped up during the presentation.

プレゼンの最中に、いくつかの技術的な問題が突如発生しました。

run into- 誰かに偶然会うこと(`come across`の対人バージョン)

I ran into my old professor at the supermarket.

スーパーで昔の教授にばったり会いました。

Dicread プロジェクトチーム

Dicreadは、実践的な英語を習得するための言語学習プラットフォームです。複雑な文法や語彙を分解し、シンプルでわかりやすいコンテンツとして提供します。