SNSのプロフィールを見てみてください。I run marathons.(マラソンを走ります)、I speak French.(フランス語を話します)、I live in London.(ロンドンに住んでいます)。
何か気づきませんか?この人たちは誰も、「今この瞬間」に走ったり、フランス語を話したり、ロンドンを歩いたりしているわけではありません。なのに、全員が「現在形」を使っています。
ここに秘密があります。あなたが最初に習った「現在形は『今』起きていることを表す」というルールは、実は神話なんです。それはまるで、地図で今日の天気を見ようとするようなもの。
現在形は、リアルタイムの天気予報ではありません。地図そのものなんです。
現在形とは、揺るぎない真実、永続的な状態、そして物事の背景にあるルールを語るための言葉。私たちの人生や、私たちが住む世界の「設計図」を説明するための言葉なのです。
Water boils at 100 degrees Celsius.
水は摂氏100度で沸騰する。
The Earth revolves around the Sun.
地球は太陽の周りを公転している。
I check my phone as soon as I wake up.
私は起きたらすぐにスマホをチェックする。
She drinks only oat milk.
彼女はオーツミルクしか飲まない。
アイデンティティの設計図
現在形は、単に現実を説明するだけではありません。現実を「構築」する力があるんです。この時制を使うとき、あなたは世界や人物の根本的な構造について言及していることになります。
この違いを考えてみてください:
I'm reading a book about Stoicism.(ストア哲学についての本を読んでいます。)これは一時的な行動で、あなたの一週間のスナップショットのようなものです。I read Stoic philosophy.(ストア哲学を読みます。)これはアイデンティティの表明です。あなたの知的な地図に刻まれた、恒久的な特徴になります。
これが、現在形がこれほど断定的で力強く感じられる理由です。He is lying(彼は嘘をついている)は、現在進行中の行動に対する観察です。しかし、He lies(彼は嘘をつく)は、彼の永続的な人格への断罪となります。前者は彼が「何をしているか」を、後者は彼が「何者であるか」を定義するのです。
ここから、正しい時制を選ぶための黄金ルールが導き出されます。
黄金ルール
問いかけるべきは、「これは今、起きていることか?」ではありません。
問いかけるべきは、「これは法則か?」です。
この「法則」とは、科学的な事実(The Earth revolves around the Sun)でも、決まった予定(The train arrives at 8:15 AM)、あるいはあなた自身を定義する個人的なルール(I don’t eat meat)でも構いません。固定されたルール、習慣、永続的な状態であれば、それは現在形の領域です。現実の設計図を書くための言葉、それが現在形なんです。